家庭学習の時間の目安は中学生はどれくらい?学年別に詳しく解説!

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家庭学習の時間の目安は、中学生はどれくらい必要なのでしょうか。

小学生の子どもの場合、よく言われている学習時間の目安は、「学年×10分」、「学年×10分 + 10分」、「学年×15分」などです。

しかし、中学生に必要な勉強時間は、時期や学年・成績・志望校のレベルによっても変わってきます。

成績ひとつとっても、今の成績をキープしたいのか、成績アップを狙いたいのかで必要な勉強時間は変わるため、一概にはいえませんね。

ここでは、家庭学習の時間の目安について中学生はどれくらい必要か見ていきたいと思います。

置かれた環境や目標別に、理想的な勉強時間も解説していきましょう。

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家庭学習の時間の目安は、中学生はどれくらい必要?

家庭学習の時間の目安は、中学生はどれくらい必要なのでしょうか。

  • 実態調査による中学生の平均学習時間と目安
  • 高校受験対策の学習時間の目安
  • 時期、学年別の学習時間の目安

実態調査による中学生の平均学習時間と目安

下記は、文部科学省の実態調査によるものです。

学校の授業時間以外での1日の勉強時間】(単位 : %)

全く
ほとんどない
30分未満 30分以上
1時間未満
1時間以上
2時間未満
2時間以上
3時間未満
3時間以上 無回答
中学1年生 14.3 11.9 20.0 29.7 17.7 5.0 1.4
中学2年生 17.1 12.2 18.1 28.9 17.8 4.6 1.3
中学3年生 8.5 5.6 9.6 23.1 28.4 23.6 1.2

これはあくまで平均ですが、この調査から、中学1・2年生で約20%、中学3年生で約半数の子どもは毎日2時間以上勉強していることがわかります。

つまり、毎日最低2時間は勉強する必要があるということですね。

また、現在の偏差値や、どれくらい上位を狙うかによっては、さらに勉強時間を増やす必要も出てくるでしょう。

高校受験対策の学習時間の目安

高校受験を控えた中学3年生にとって、必要な学習時間の合計は最低640時間だといわれています。

本格的な受験シーズンを迎える中学3年生以降、まずは平日2時間休日5時間から始めることがおすすめです。

成績を上げたい場合は、平日2.5時間以上、1週間で合計20時間以上を目指すと良いでしょう。

しかし、1学期はまだ部活動を行っていることも多いため、いきなり週20時間勉強するというのは難しいかもしれませんね。

中学3年生の4月からの10ヶ月間、部活動がある4ヶ月間(4月〜7月)は学習時間の確保が難しい時期と想定した場合・・・

①中学3年生の4月〜4ヶ月間
10(1週間の勉強時間)×4(週)×4(ヶ月)= 160(時間)

②残り6ヶ月間
20(1週間の勉強時間)×4(週)×6(ヶ月)= 480(時間)

①160 + ②480 = 640

・・・となり、640時間は最低限必要ということになりますね。

尚、これはあくまでも最低限の勉強時間ですから、自分の偏差値以上の志望校合格を目標にしている場合は、もっと多くの勉強時間が必要でしょう。

時期・学年別の学習時間の目安

中学生は、平日や休日のほかに夏休みなどの長期休み期間があり、それぞれの時期によって必要な学習時間も変わってきます。

また、学年によっても学習時間を変えていく必要があるでしょう。

中学1・2年生

中学1・2年生の理想の勉強時間は、1日2時間です。

尚、この勉強時間は、宿題の時間・宿題以外の勉強をする時間・学習塾の時間を合計したものとなっています。

中学1・2年生から高校受験を意識して勉強する、というのは、現実味がないためなかなか難しいことでしょう。

また、受験の出題範囲も終わっていないため、勉強する内容も限られてきます。

よって、この中学1・2年生という時期、勉強する目的は「毎日の学習習慣をつけること」です。

「中学3年生になったら勉強すれば良い」と考えている子どもも多いかもしれませんが、中学3年生の1学期は部活動や行事が中心となるため、意外に忙しく、勉強時間を設けることが困難なのです。

そんな中、いきなり受験勉強を始めようと思っても、なかなかスタートできるものではありません。

一方、中学1・2年生のうちに学習習慣が身についていると、スムーズに受験勉強をスタートできるでしょう。

少ない時間でも、まずは机に向かう時間を作って下さいね。

中学3年生の1学期

先述したように、中学3年生の1学期は忙しく、勉強時間を確保することは容易ではありません。

だからといって、「まだ勉強しなくてもいいか」と安心することは危険です。

勉強時間は、最低1日2時間!

この時期も中学1・2年生と同様、毎日の学習習慣を身につけることが大切です。

夏休みに向けて「勉強することが当たり前」という状態になることを目指して下さいね。

中学3年生の夏休み

中学3年生の夏休みは、いよいよ受験勉強を本格的に始めなければならない時期です。

一般的に、中学3年生の夏休み1日8時間の勉強時間を確保しなければならないと言われています。

しかし、いきなり毎日8時間することは容易ではありません。

そこで、まずは毎日5時間勉強することから始めてみて下さい。

学校の授業はなく、部活動も引退することが多いこの時期なら、無理な時間ではないはずです。

ただ、この夏休みは皆が頑張り始め、ライバルたちと差が付きやすい時期でもありますから、より多くの時間を勉強に当てるべく、5時間に慣れてきたら徐々に勉強時間を増やしていきましょう。

また、この時期は復習をメインに勉強することがおすすめします。

2学期が始まると、また新しい単元の学習が始まりますから、ゆっくり復習をする時間は夏休みしかないと言っても過言ではありません。

中学3年生の2学期

夏休みをうまく乗り越えられた場合、この時期はきっと学習習慣も身についていることでしょう。

中学3年生の2学期、勉強時間は最低1日2時間以上!

もちろん勉強時間は多いに越したことはありませんが、大切なのは「量」よりも「質」です。

まだ暑さも残る時期、学校から帰ってきてまた勉強!となると、集中力を維持することが難しいときもあるでしょう。

集中できていない無駄な時間は、思い切って休む時間に当てる!

そしてまた気を取り直して、質の高い学習時間にして下さいね。

中学3年生の冬休み

中学3年生の冬休みの学習時間は、夏休み同様、一般的に8時間勉強すると良いと言われています。

ただし、8時間も勉強できていない!と焦ることは禁物です。

中学3年生の冬休みは、高校受験前最後の長期休み。

「もう何をしても手遅れ」と感じるかもしれませんが、この時期から巻き返すこともできます!

この時期の子どもは、受験が近づいていることもありピリピリしています。

親御さんも焦る気持ちがあるかと思いますが、子どもの頑張りを十分に受け入れてあげて下さいね。

そして、冬休みは問題演習に時間をかけることがおすすめです。

ただし、応用問題ばかりしていると自信を失いかねませんので、基礎問題をしっかり解けるようになった上で応用問題に挑戦しましょう。

中学3年生の受験直前期

中学3年生の受験直前期は、平日3時間、休日8時間を目標に、学習時間を確保しましょう。

この時期は、学校においても、受験勉強として自習の時間を設けることが多くあります。

その時間も利用し、より多くの問題演習に挑戦することがおすすめです。

ただ、体調管理も大切です。

特にこの時期はインフルエンザなどの感染症も流行しやすい時期となっています。

勉強時間の確保は大切ですが、睡眠時間は削らないように気をつけましょう!

親御さんは、子どもの体調管理のため、食事面などでサポートしてあげて下さいね。

以上、家庭学習の時間の目安は、中学生はどれくらい必要かについてでした。

次に、偏差値を上げるために必要な学習時間の目安について見ていきましょう。

偏差値を上げるために必要な学習時間の目安は?

偏差値を上げるために必要な勉強時間の目安はどれくらいでしょうか。

単純に、勉強時間を増やすことによって、偏差値を上げられる可能性も高くなるのです!

よく耳にする「偏差値」とは・・・。

例えば、数学のテストを2回受けて、両方とも80点だったとします。

しかし、テストの難しさは回次によって異なるので、平均点は変わりますよね。

そのため、1回目のテストと2回目のテストで、どちらが良い結果だったのかは点数だけでは判断がつきません。

そんなときに利用するのが「偏差値」です。

偏差値とは、テストを受けた集団の中で、自分がどれくらいの位置にいるかを表す数値です。

平均点を偏差値50になるように変換し、その基準からどれくらい高い(または低い)点数だったかを表します。

「偏差値」は、自分の実力を相対的に把握できる便利な数値なのです。

偏差値は50を基準として、平均からどれくらいの差があるかを表した数値です。
そのため、自分の得点が平均点と同じであれば、偏差値は必ず50となります。

では、目標の偏差値別に見ていきましょう。

偏差値50にまで上げる!

現状、偏差値が50以下の場合、勉強習慣が身についていない可能性が高いといえます。

そのため、偏差値を50にするために、まずは学習習慣を身につけることを優先しましょう。

時間の目安としては「1日30分」から

偏差値50以下の子どもの多くは、勉強に対して苦手意識を持っています。

よって、まずはストレスを感じすぎない程度の勉強時間から始めることがおすすめです。

徐々に勉強時間を増やすことができれば、自ずと偏差値も上がるでしょう。

また、偏差値50以下の子どもは、勉強し始めることで急激に偏差値が伸びることが多くあり、「偏差値40」から「偏差値50」まで一気に10アップした!という例も少なくありません。

偏差値が上がることでやる気も出て、より勉強時間を増やすことがにつながります!

短い時間からでもコツコツ頑張っていれば伸びしろはあるので、諦めずに見守ってあげて下さいね。

偏差値を50から上げる!

勉強を習慣化でき、偏差値を50まで上げた人にとってはここからが肝となります。

偏差値50から上げることをふまえると、学習時間はやはり1日2時間は必要でしょう。

ただし、勉強時間を上げたからと言って、簡単に偏差値が上がるとは言い切れません。

勉強時間とともに、「勉強の質」を上げることが大切です。

自分に合った勉強法や効率的な勉強法を身につけ、質を高めていきましょう。

一方、勉強習慣が身についていないけれど偏差値50ある、という子どもは、勉強習慣を身につけることで更に伸びしろを見い出せますから、少しずつ勉強時間を増やしていって下さい。

偏差値を「5」上げる!

偏差値55以上からは、たとえ勉強を習慣化できていても、偏差値を上げることが簡単ではなくなってきます。

偏差値55以上ある子どもは、日頃から勉強に向き合っているでしょうから、1日2時間以上を目安にすることをおすすめします。

また、基礎を固めると偏差値が上がる可能性もありますね。

 偏差値が上がらない原因として、苦手分野をそのままにしていることが多く挙げられます。基礎固めで苦手を克服し、偏差値アップを図りましょう。

偏差値を「10」上げる!

偏差値を10上げるためには、1日最低3時間を目安に勉強しましょう。

偏差値を10上げるためには、予習・復習はもちろん、問題演習にも時間をさく必要があります。

単純に「予習1時間」「復習1時間」「問題演習1時間」だとしても、最低3時間は必要ですよね。

先述したように、基礎ももちろん必要ですが、偏差値を10上げるためには、基礎だけでなく応用・発展問題にも挑戦しなければなりません。

ただし、焦る必要はないので、まずは基礎をしっかり固め、苦手を克服した上で、次の応用・発展問題へと進みましょう。

以上が、偏差値を上げるために必要な勉強時間の目安でした。

では最後に、家庭学習において、時間が足りない子どもに親ができることについて解説したいと思います。

家庭学習において、学習時間が足りない子どもに親ができることとは?

子どもはやる気はあるようだが、なぜか勉強時間を確保できない。

いつも「時間が足りない!」と言っていて、やることが終わらない。

・・・とお悩みの親御さんもおられるのではないでしょうか。

家庭学習において、学習時間が足りない子どもに親ができることとは、どのようなことがあるでしょうか。

その原因と対策について考えていきたいと思います。

  • 学習時間は、何かとの「等価交換」である
  • 学習時間が足りないのは、子どもが「欲張り」だから!?
  • 学習時間を確保するには、何かを諦める必要も

学習時間は、何かとの「等価交換」である

「等価交換」とは・・・

「人が何かを得ようとすれば、それと同じ対価が必要となる。」ということです。

これを学習時間に当てはめると…

「目標を達成するため、必要な学習時間を確保しようとするならば、勉強以外のことに費やしている時間を削らなければならない。」

ということになります。

部活や習い事・趣味などの時間を増やそうとすると、学習時間が減ってしまい時間が足りない!となるのかもしれませんね。

しかし、減らすものは勉強以外のものもあるでしょうから、勉強時間を増やすためには何を削るべきなのか、よく検討してみましょう。

学習時間が足りないのは、子どもが欲張りだから!?

結局、十分な学習時間を確保するためにはどうすればよいのでしょうか。

先ほどの「等価交換」の考えからも分かるように、他の活動時間を減らす必要がありますね。

しかし、このタイトルにもある通り、多くの中学生は「欲張り」なのです。

だから、勉強時間が足りなくなり、勉強時間を確保することができないのです。

今まで通り、友達と交流や部活動、趣味やテレビ・ネットなどに費やす時間はそのままで、さらに十分な勉強時間を確保しようとする人が多くいます。

しかしながらそれは上手く行かず、結果、勉強時間を確保することに失敗してしまうという訳です。

これでは勉強時間が足りなくなってしまうのも当然ですね。

つまり、多くの中学生は、今までの状態を維持したままで、成績を上げようとしたり志望校に合格しようとして、そして、うまくいかずに悩んでしまっているのです。

学習時間を増やすには、何かを諦める必要もある!

あれもこれもと欲張りなままでは、どうしても学習時間が足りず、成績を上げることができません。

「何かを手に入れること」は「何かを失わなければならない」ということなのです。

もちろん、やりたいこと全てに時間を使って、なおかつ勉強時間を確保することも不可能ではないでしょう。

しかし、その場合は睡眠時間や食事の時間など、健康的に生きていくために必要な時間を削らなければなってしまいます

ですので、長期的に考えると、それはおすすめできません。

まずは、現在何に時間を費やしているのかを振り返り、しっかり把握して下さい。

時間の使い方を記録する
(例)
17:00~18:00 → TV
・18:00〜19:00 → スマホ
・19:00~19:20 → 夕食
・19:20~21:00 → スマホ

このように記録して、時間の使い方を目に見える形にすると、自分がいかに無駄な時間の使い方をしているのかを自覚することができます。

スマホを何時間も使っていることが分かり、そんなに使っている感覚はなかったのに・・・と、驚きとともに反省するでしょう。

これを意識することで、時間の無駄遣いを自然と避けるようになります

まずは1週間、時間の使い方を記録することから始め、時間の使い方を見直してみて下さい

そしてその結果、時間を有効に使うことができるようになり、時間の無駄遣いがなくなるはずです!

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