内申点でオール1がついてしまった場合、初めに頭に浮かぶのが「この偏差値でも行ける高校はあるのか」ということではないでしょうか。
オール1だと高校に行けないのか・・・
そんなことはありません。
内申点オール1の偏差値でも高校は行けます!
ただ、オール1で進学する場合、いろいろな条件や制限が出てきてしまいます。
それらを受け入れてでも、今のままの成績で進学したいという場合は、それでも良いでしょう。
でも、そんな条件は嫌だ!というのであれば、しっかり勉強して内申点を上げるしかありませんね。
内申点オール1の偏差値でも高校は行ける!
内申点オール1の偏差値でも行ける高校はあります!
上記の通り、オール1でも高校に入学することは可能ですが、対象の高校はそれほど多くないため、成績が低いと選択肢の範囲も狭くなってしまいます。
また、高校の種類はさまざまで、
- 全日制高校
- 通信制高校
- 定時制高校
- 専門学校
などがあり、通信制高校や定時制高校は、成績がそれほど良くない場合でも入学することは可能です。
しかし、内申が下がれば下がるほど、受かる幅も狭くなり、「通信制高校Aには受けるけれど、全日制高校Bには受からない」、といったことも起こってきます。
まずは、自分が住んでいる地域の高校について調べてみて下さいね。
内申点オール1でも全日制高校に通いたい!
今の成績で、家から通える全日制高校が無いという場合、それでも「どうしても全日制の高校に通いたい!」という子ども必見です!
内申点オール1で全日制高校に通う方法はあります!
ただし、条件がひとつ・・・
それは「家を出る必要がある」ということです。
高校選びの際には、無意識に「自宅から通える距離」という条件で学校を選んでしまいがちですが、そうなると、成績の上でいろいろな条件に縛られてしまいます。
しかし、自宅から通うことをやめて下宿することを決意すれば、オール1でも入れる学校はたくさんあるのです。
「高校から家を出るなんて、うちの子どもには無理です」と思われる親御さんもおられるでしょう。
しかし、それはかなり視野が狭くなっているかもしれませんね。
現に、プロスポーツ選手を目指して進学した場合は、ほとんどの子どもたちが寮生活を送りますから。
そう考えると、15歳から家を出たほうが、出世できる場合もあるでしょう。
どうしても「家から通いたい」というのであれば、勉強を頑張るしかありません!
この世の中、勉強に関しては平等で、頑張った子どもには良い生活環境が、さぼった子どもにはツラい生活環境が与えられるものです。
中学卒業後、家から通える高校に進学したいのであれば、覚悟を持ってそれ相応の努力をしないといけないでしょう。
これからどういった人生を歩んでいきたいのか、自分でしっかり考えてみると良いですね。
「行ける高校が無い」の意味合いとは?
「行ける高校が無い」と言っても、その意味合いは、ひとくくりにはできないのではないでしょうか。
- 行きたい高校の中で、行ける高校がない
- 偏差値◯◯以上の高校の中で、行ける高校がない
- 公立高校の中で、行ける高校がない
- 普通科高校の中で、行ける高校がない
- 近くで通える範囲で、行ける高校がない など
このように、一定条件を満たすかどうか、というくくりで考えると、ある意味「行ける高校が無い」という状況は出てくるかもしれませんね。
また、学校の懇談で、先生から「このままでは行ける高校がありません」と言われた場合、実は別の理由もあったりするのです。
「行ける高校が無い」と思わせることで危機感を煽り、生徒の発奮を促す狙いから、そう伝えるケースもあります。
本当はやればできるのに、勉強をサボってひどい成績を取ってしまった生徒に対し、「大丈夫、行ける高校はあるよ」などと言ってしまえば、その生徒はますますサボってしまうかもしれませんから。
しかし、先生の言葉によって、実際に子どもが「どうせ頑張っても意味が無い」、「もう自分はダメなんだ・・・」などと思ってしまっては元も子もありません!
ですから、親御さんが事前に先生に相談するなどして、子どもの性格などにも配慮した上で、先生から声かけをしてもらうといいですね。
以上、内申点オール1の偏差値でも行ける高校についての解説でした。
次に、内申点「1」は取るべきでない理由について考えていきたいと思います。
内申点「1」は取るべきでない理由とは?
内申点オール1でも行ける高校は確かにありますが・・・
それでも、内申点「1」は取るべきではありません。
というよりも、絶対に取ってはいけません!
先述しましたが、内申点で「1」がつくことは、高校進学を希望する人にとって圧倒的に不利になるからです。
では、内申点「1」がつく理由として考えられるのはどのようなことでしょうか。
順に見ていきたいと思います。
内申点「1」がつく原因として考えられることとは?
- 定期テストの点数が低い(教科や平均点により異なる)
- 授業内の小テスト・単元テストなどが著しく悪い
- 提出物を出さない、出しても期限を守らない・内容が粗雑
- 授業中の態度が悪い・問題行動を起こす
- 不登校 など
最後に挙げた5に関しては、「授業に参加できない特別な事情」として配慮される場合もありますが、これ以外の1〜4に当てはまれば、内申点1がつく可能性は大と言えるでしょう。
中学校によっても異なりますが、宿題やノート内容、作品、そして遅刻などの生活面も含めて評価の対象となります。
・一切授業に参加しない
・全く提出物を出さない
・定期テストが10点以下 など
内申点が著しく悪いと高校入試でピンチ!
内申点が著しく悪いと、高校入試でピンチに陥ることもあります!
全国の公立・私立高校5校において、評価方法を例に挙げてみましょう。
千葉県立C高等学校
合否の評価基準:「1があれば審議する」
試験当日の学力検査で得点が高くても、他の受験生とも比較して「内申点1を挽回できるような大差をつけなければならない」と考えられます。
茨城県立H高等学校
選抜方法:調査書の記載事項に特に問題がある場合は精査する
「内申点1」という明確な記載はありませんが、注意が必要です。
沖縄県立N高等学校
合否と判定:3ヶ年で評定2以下がある者
試験当日の学力検査で得点が高くても、「内申点2以下がひとつでもあれば不合格になる可能性がある」ということになります。
神奈川県 私立S高等学校
出願資格:9教科で「1」が無いこと
内申点1があった時点で、出願すらできません。
東京都 私立T高等学校
出願資格:9教科で「1・2」の評定を有しない者
こちらも、内申点1・2があった時点で出願できません。
以上をまとめると・・・
内申点「1」をとることにより、このような不利な条件で受験を迎えることになります。
以上が、内申点「1」は取るべきでない理由についての解説でした。
最後に、内申点オール1から一気に駆け上がった生徒事例をご紹介したいと思います。
内申点オール1から一気に駆け上がった生徒事例!
子どもが勉強しない、点数が伸びない、気づいたら学校の勉強についていけなくなった・・・
このようにお悩みではありませんか?
ここでは、内申点オール1から一気に駆け上がった生徒事例をご紹介したいと思います。
Aくん
- 中学2年生の春に「T塾」に入会
- 中学1年生3学期は「内申点オール1」
- 英語はアルファベットも書けなかった
学校の担任
「中学を卒業したら働いたほうがいいですね」
他塾の先生
「ウチでは面倒は見れません」
どうすればよいのか、途方にくれている状態だったAくん親子。
T塾に相談に来られた際、T塾長が親御さんに以下のことを伝え、親の覚悟も確認したそうです。
- 今から勉強して追いつくのは生半可な覚悟では無理であること
- ときに非常に厳しく接し、もしかすると塾に行きたくないと言うかもしれない
- それでも、強引にでも必ず連れて来てもらえるか
それくらいやらないと厳しい状況だ、ということを理解してもらうためでしょうね。
まずは英語の学習から
現状を確認すると・・・
アルファベットが書けない、A〜Zまで順に言えない。
初めはアルファベット、そしてローマ字の徹底からです。
ローマ字が読めないと、発音もイメージができないので、英語が苦手な子どもにはローマ字をきちんと読めるか確認するのはオススメですね。
そして、もちろんいきなり中2の内容はやらず、中1の最初のbe動詞の学習からスタート!
特に数学・英語は「積み重ね」が大切な教科ですから、中1の内容を理解していないと中2の内容が理解できないのです。
社会・理科は、分野ごとに分かれているため、いきなり中2の内容から学習しても問題はありません
さて、Aくんの話に戻りましょう。
最初こそやる気を出して頑張ってはいたものの、やはり人間というのはだんだん飽きてくるものですね。
少しずつ宿題をサボり始め、やらなくなってきたそうです。
「このままではいけない!」
A君のことを思えばこそ、T塾長は心を鬼にして厳しくしたそうです。
「やってこないと怒られる・・・」
古典的な方法かもしれませんが、A君には効果的だったようです。
そして予想通り、A君は泣きながら「塾に行きたくない」といったこともあったそうですが、親御さんが「つらくても塾に行きなさい」と後押しして下さったそうです。
「今ここでやらなきゃ一生逃げる人生になる!」
とにかく毎日勉強するよう厳しく伝え続け、Aくんは休むことなく通塾したそうです。
おそらく、その時期はA君にとって、最もツラい時期だったでしょうね。
約半年ほどでAくんに変化が!
先生、宿題でわからないところがあったので教えて下さい
最近よく頑張ってるね!
問題が解けると勉強が楽しくなってきました!
・・・A君からのまさかの言葉に、きっと先生も感無量だったことでしょう。
それからのA君の成長ぶりは目覚ましいものだったそうです。
中2の秋には1年生の学習を終わらせ、2年生の内容に入りました。
とはいっても、2年生も半分以上過ぎていますから安心はできません。
しかし、1年生の基本内容を習得したA君は、
「2年生で新しいことを学んでも、英語の基本構造は変わらない」ということを理解していて、すさまじいペースで2年生の内容を学んでいきました。
あっという間に中2の3学期、その頃には学校の内容に追いついていました。
そして3学期の学年末テスト。
1年生の学年末テストでは、ひとケタの点数だったA君。
2年生の学年末テストは・・・なんと68点だったそうです!
平均点は62点。
なんと平均を上回る結果となったのです!
つらかったけど、先生の言う事を聞いてがんばってよかった。
そう言って涙したAくん。
以前の涙とは全く違うものですね。
その後・・・
1年生でオール1だったA君が、英語・社会が「3」、他の教科は全て「2」、そして、なんと「1」がなくなり、内申点は11もアップしたそうです!
社会は暗記教科だから何とかなるよ!
オール1だった生徒の発言とは思えない言葉ですよね(笑)