内申点はいらない?それともいる?高校入試一発勝負の学校をご紹介!

内申点
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内申点がもっとも気になるタイミング、それは高校入試シーズンですね。

高校入試においては、内申点は重要!との認識をお持ちの親御さんが多い反面、内申点っていらないのでは?という声があるのも事実です。

また、内申点の扱いについては、公立高校の場合は都道府県によって、私立高校では各学校によって異なります。

更に、内申書(調査書)に記載される内申点の対象学年も、地域によってそれぞれ異なり、ある都道府県は「中1〜中3まで」、別の県は「中3のみ」というケースもあるようです。

内申点の扱いについて
・公立高校 → 都道府県教育委員会の「高校入試」ページ
・私立高校 → 各学校の募集要項

高校入試は、調査書点、いわゆる「内申点」が合否判定で一定のウエイトを占めていますが、果たして内申点は受験にいらない?それともいるのでしょうか?

皆さんはどのように考えますか。

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内申点はいらない?それともいる?

そもそも、内申点はいらない?それともいるのでしょうか?

  • 内申点は何を大切にした評価なの?
  • 内申点はいらないと考えられる理由
  • 内申点はいると考えられる理由
  • 個人的評価の視点も取り入れることも大切

それぞれ解説していきましょう。

内申点は何を大切にした評価なの?

内申点とは
・中学校で履修する9教科を、教科ごとに5段階評価で算出する点数
・内申書(調査書)に記載され、高校入試の合否判定において重要なもの

内申書は、生徒が中学生時代に過ごした内容が一目でわかるよう記載されています。

例えば、学力や成績はもちろん、部活動のこと、英語検定や漢字検定などの検定結果、生徒会や学校行事における活動や課外活動による功績も、内申書に記載されているのです。

高校入試当日の点数だけでなく、内申書も合否判定に利用される理由は、中学校での日々の学習成果も考慮して評価する、という考え方だからなのですね。

また、文科省からは、学校授業の発表、レポート、小テストへの取り組みなどが内申点に反映されるということが明示されており、学習指導要領「主体的に取り組む態度」の中でも以下のような記載があります。

内申点とは
学校生活、学校教科書を基準として学校授業を大切に積極的に取り組んでいるか

塾や部活動には真剣に取り組むのに、なぜか授業を軽んじる生徒や保護者もいますが、志望する高校への合格を目指すならば、学校の授業に真剣に取り組むことが第一歩であり、もっとも効果的な入試対策のひとつなのです。

内申点は、高校入試の合否に大きく影響するものですが、日ごろの中学校生活を大事にしていればそれほど恐れる必要はありません。

できるだけ早い時期に内申点の重要性を認識し、授業をはじめとする学校生活全般にしっかり取り組んでおくことが大切ですね。

それは、単に「内申点を稼ぐため」というだけではありません。

学力と人間性を高め、大人になってからの職業選択の幅を広げて、豊かな人生をつくっていくための大切なステップだとも言えるでしょう。

内申点はいらないと考えられる理由は?

定期テストの点数はいつもクラスの上位なのに、通知表の評価で5がつかない。
なのに、定期試験の点数が平均点程度でも、先生にしょっちゅう質問に行く生徒は通知表で5がついていて納得できない・・・。

定期テストの点数はいまひとつだけど、先生に積極的に話しかけたり質問に行ったりして内申点を稼いでいました。
でも、実は授業がよくわからないんです・・・。

男子生徒の場合、「知識」は豊富だが、「主体的に学習に取り組む態度」の評価が低いため、総合的な評価が良くならないということなのでしょう。

一方の女子生徒は、「主体的に学習に取り組む態度」の評価が高いため、「知識」が乏しくても内申点を稼ぐことができたわけですが、ここにきて、知識獲得や思考力向上につながる勉強をしっかりやってこなかったツケが回ってきた、ということになりますね。

いつも定期テストで高得点をとる生徒は、授業中に発言したり先生に質問に行ったりしなくても、その教科の勉強に対して、強い関心や意欲を持っているのではないでしょうか。

一方、内申点だけで進学してきて授業についていけない、ということは、その生徒の「主体的に学習に取り組む態度」は見せかけにすぎず、本当はその教科、あるいは勉強全般に対して、ほとんど関心もなく、意欲的に学ぶこともしていなかったということが明らかです。

内申点はいると考えられる理由は?

内申点がいると考えられる理由は、ズバリ「日々の努力が評価される!」ということではないでしょうか。

内申点が高いほど、一発本番の学力検査のアドバンテージとなり、精神的な余裕が生まれます。

普段の努力を評価してくれるのが内申点というわけです。

また、高校入試には学力検査がありますが、入試当日の点数がよければ、結果的に合格にすべきではないかという意見をよく耳にします。

しかし、ペーパーテストだけで子どもの力をはかれるのでしょうか。

学力テストはしょせん「ペーパーテスト」です。

紙の上だけで診断された結果が、将来の人生に必ず影響を与えるのかというと、実社会に出ている大人目線から見た場合、疑問に思う方も少なくないはずです。

学校授業への積極的参加は、日々の予復習なくして実現できることではありません。

教科書を大切に毎日の取り組みを怠らず、将来にまで活用できる力につなげていって下さいね。

個人的評価の視点を取り入れることも大切

「関心・意欲・態度」あるいは「主体的に学習に取り組む態度」が成績評価の基準として重視されるようになり、生徒たちの空気読みの姿勢が強まったのではないかと危惧されます。

試験の成績だけでなく、日頃の態度でも評価されてしまうところから、人からどう評価されるかを過剰に気にする姿勢が生じるのではないでしょうか。

だからといって、「主体的に学習に取り組む態度」を考慮する必要がないとわけではありません。

個々の生徒がどのように伸びているかを把握し、その学習を促進するためにも、個人内評価の視点を取り入れることは大切です。

定期テストではクラスの平均を下回っていたが・・・
・授業中に発言ができるようになった
・質問に来られるようになった
「主体的に学習に取り組む態度」の観点から評価をする

授業態度は真面目、しっかり家でも勉強しているが・・・
・先生から好意的な評価を得るための自己アピールはできない
・内向的で積極的に発言はしない
低く評価されてしまう

もしも内面を観察して評価することができるなら、その主体性が高く評価されるはずですね。

しかし、現実には内面は外からはわからないため高く評価されないということも・・・。

そのような「主体的に学習に取り組む態度」の評価というものに、一体どんな意味があるのでしょうか。

関心や意欲を持って主体的に学習に取り組んでいるなら、それは必然的に学力試験の成績に反映されるはず!と思われがちです。

では逆に、学力試験の成績に反映されない「関心・意欲・態度」や「主体的に学習に取り組む態度」というのは、一体何なのでしょう。

本来あるべき「学習に対する主体性」を表せているのでしょうか。

先生に評価されることへの関心、先生に良く評価されることへの意欲になってはいないでしょうか――。

そのような観点からも、内申点の必要性については、ゆっくり検討すべき問題であると思わますね。

以上、内申点はいらないのか、いるのかについて解説しました。

では次に、内申点制度はなぜ無くならないのか、考えていきたいと思います。

内申点制度はなぜ無くならない?

内申点は先生の主観で評価されるため、不透明な部分もあり、学校によって評価も異なります。

また、副教科に関しては、実技点に占める割合が大きく、美術や音楽などは絵画教室やピアノなどを習い事にしている子どもは有利に働くこともあります。

内申点制度はなぜ無くならないのでしょう?

勉強さえできればいいわけではない

中学生は、勉強以外にも学ぶべき大切なことが多く、周りに感化されやすい多感な年齢でもあります。

内申点制度が無くなるということは、つまり「勉強さえできれば、学校を休む・遅刻する・授業を聞かない・ルールを守らない」場合でもOK、ということになってしまいます。

中学校は義務教育ですから、勉強だけが求められるわけではないということです。

ペーパー試験が「個の評価」だとすると、内申点は「集団の中での評価」ということになるでしょうか。

大人から言われなくとも、中学生皆がルールを守れるのであれば、内申点制度なんて無用の長物になるのかもしれませんが・・・

現実は必要悪といったところでしょうか。

社会のシステム自体が内申点制度である

多くの人は会社に入って、上司からの評価で採点されます。

それと同じですね。

サッカー選手だって同様に、監督が評価して起用されます。

数字に出ないものを評価する以上、内申点制度が無くなることは難しいかもしれませんね。

内申点が高いということは、ペーパーテスト以外の能力も高いという意味でもある

長い目で見て、大人になってからのことを考えると「内申点を取りに行く」というのも一種の社会勉強になる面もあるでしょう。

求められる水準をクリアするという点では、大人社会の構図のようなところもあるかもしれません。

内申点制度よりも、他にもっと上手いやり方があるかもしれませんが、しかし、内申点という制度も一定の機能は果たしている・・・。

だから無くならないのかもしれませんね。

以上、内申点制度はなぜ無くならないのかについて考えてみました。

では最後に、高校受験で内申点がいらない高校についてご紹介しましょう。

高校受験で内申点がいらない高校がある!

高校受験で最も重要な要素の一つである内申点。

いかに内申点を上げることが大切かを考え、子どもたちは日々の学習に取り組んでいることでしょう。

「高校受験がペーパーテスト一発勝負でOKならいいのに・・・」

と思う子どもたちがいるのもまた事実です。

高校受験で内申点がいらない高校がある!?

そんな都合の良い話があるのかと言えば・・・実はあるのです!

内申点がいらない入試!北海道

北海道教育委員会による「道立高等学校入学者選抜の手引」によると、「募集人員の15%程度については、学力検査の成績を重視して選抜を行うこと」とあります。

そして、それを受け、「学校裁量についての実施予定一覧表」に、各学校が重視する学力検査(入試本番の点数)の割合が記載されています。

道立高等学校入学者選別の手引、学校裁量についての実施予定一覧表

学力検査:評点(内申点)= 10:0 、9:1、8:2、といった割合で、入試当日の点数がいかに高く評価されるかがわかります。

・合格者のうち15%は入試本番の点数で選抜
・学校によっては100%入試一発勝負!

入試で高得点を取れば難関校も突破!ということが、制度上ありうるというわけですね。

「テストには自信あるけれど内申点が・・・」という子どもにとっては、大きく可能性が広がる制度と言えますね!

内申点がいらないのは2道県

内申点がいらない高校入試は、他には富山県があります。

富山県は北海道とはまた選抜の方法は異なり、上位10%が対象となっています。

令和5年時点では、「100%入試のみ・内申点がいらない」という入試制度があるのは2道県だけのようです。

また、鹿児島県では、内申点の内訳が「主要5教科で50点、実技4教科で400点」と、異常に実技科目が重視されるという、ある意味特殊な入試制度のようです。

副教科が得意な子どもにとっては嬉しい制度でしょうね。

一方で、この情報公開が求められるご時世、明確な数字を示していない県すらあるようですから、そういう県の中学生は不安かもしれませんね・・・。

結局は内申点があった方がラクなこともある

このように、100%入試!とか8割入試!とか入試本番重視な制度を取る学校は増えていますが、ペーパーテストが得意でも、決してそれだけで通りやすいということでもありません。

北海道にしろ富山県にしろ、合格者全体の占める「100%入試」枠は10%や15%と、とても少ないのです。

枠が少ないということは、当然競争率が高く、「内申点が低くても一発勝負だ!」的な下剋上根性旺盛な受験生がその枠を争うわけですよね。

100%枠で合格するためには当然ハードルが上がるわけです。

100%入試だけに限らず、入試の点数を重視するということは、入試のハードルは通常より上がることを意味しますから、内申点をきちんと取ったうえで入試に臨むのがラクなのは間違いありません。

「内申点もそこそこある、入試本番もそこそこ取れる」が、結局のところ大正義!と言えるでしょう。

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