小学校の成績表の3段階の割合は?通知表の付け方は学習のヒントに?

成績

小学校の成績表といえば、通知表ですね。

通知表は、学校によって、通知簿、通信簿、通信表、学習のあゆみ等呼び方が様々あるようです。

いずれにせよ、子どもたちの学習の成績や学校での活動を記録し、保護者に知らせてくれる大切な書類です。

通知表の中身は、色んな項目に分かれていたり、担任の先生が手書きで書いてくれている箇所があったりしますね。

けれども最も目をひくのは、やはり3段階評価のところですよね。

そこで、ここでは、小学校の成績表の代名詞ともいえる通知表の3段階評価の見方について、考えていきたいと思います。

小学校の成績の代名詞、通知表とは?

小学校の成績表である通知表とは、学校から保護者への書類で、子どもたちの成績や学校での様子が記入されています。

辞書を引いてみると、以下のように書かれてあります。

子どもの学校におけるようすを、父母に伝えるために発行されている通信連絡簿。(世界大百科事典第2版)

文部科学省によると、通知表とは、

児童生徒の学習状況について保護者に対して伝えるもの。
法令上の規定や、様式に関して国として例示したものはない。(文部科学省 教育課程部会資料6-2より)

とされています。

通知表作成の際は学校(多くは担任の先生)が子どもたちの学習成績等を評価しますが、それを学習評価とよぶそうです。

学習評価とは、学校における教育活動に関し、児童生徒の学習状況を評価することをいう。(文部科学省 国立教育政策研究所 学習評価の在り方ハンドブックより)

そして、学習評価の目的は、

「児童生徒にどういったカが身に付いたか」という学習の成果を的確に捉え、 教師が指導の改善を図るとともに、 児童生徒自身が自らの学習を振り返って次の学習に向かうことができるようにするため(文部科学省 国立教育政策研究所 学習評価の在り方ハンドブックより)

だそうです。

したがって、通知表をもらったら、是非子どもたちと学期の学習を振り返ったり、来学期の目標を決めたり、有効に活用したいですね。 

以上から、小学校の成績表である通知表とは学校から保護者への書類で、子どもたちの成績や学校での様子が記入されていることが分かりました。

では、通知表がどのように付けられているのでしょうか?

それがわかれば有効活用ができそうですよね。

次は、通知表の3段階評価について、詳しく見てみましょう。

小学校の通知表の3段階評価とは?

小学校の通知表の中で、子どもたちも親も一番気になるのはA」「B」「C」など、3段階に評価された表の部分でしょう。

地域や学校によっては、「よくできる」「できる」「がんばりましょう」や「◎」「〇」「△」で記載されていることもありますね。

実は、2020年から、通知表が変わっています。

それ以前は評価の観点が以下の4つでした。

「関心・意欲・態度」「思考・判断・表現」「技能」「知識・理解」

それが2020年からは、評価の観点が以下の3つになっています。

「知識・技能」「思考・表現・判断力」「主体的に学習に取り組む態度」

4つから3つへ少しスマートになったんですね。

それでも、3段階で評価を与えることは今でも変わっていません。

では「知識・技能」「思考・表現・判断力」「主体的に学習に取り組む態度」のそれぞれが具体的に何を評価するのか確認してみましょう。

「知識・技能」

各教科等における学習の過程を過した知識及び技能の習得状況について評価を行うとともに、それらを既有の知識及び技能と関連付けたり活用したりする中で、他の学習や生活の場面でも活用できる程度に概念等を理解したり、技能を習得したりしているかを評価します。(文部科学省 国立教育政策研究所 学習評価の在り方ハンドブックより)

とっても小難しく書かれていますが、わかりやすく言うと、暗記や計算等のテストの点数が大きくかかわる項目です。

とくに下記の「思考・表現・判断力」の項目に比して、基礎的な知識があるかどうか、基本問題が解けるかどうかに対する評価と言えます。

「思考・表現・判断力」

各教科等の知識及び技能を活用して課題を解決する等のために必要な思考力、判断力、
表現カ等を身に付けているかどうかを評価します。(文部科学省 国立教育政策研究所 学習評価の在り方ハンドブックより)

こちらもテストの点数自体が関わる項目で、文章題や論述、発表などが対象となります。

上記「知識・技能に」比べると、応用力や実践力があるかどうか、応用問題や実践問題が解けるかどうかに対する評価と言えます。

「主体的に学習に取り組む態度」

知識及び技能を獲得したり,思考力,判断力,表現力等を身に付けたりするために,自らの学習状況を把握し,学習の進め方について試行錯誤するなど自らの学習を調整 しながら,学ぼうとしているかどうかという意思的な側面を評価します。(文部科学省 国立教育政策研究所 学習評価の在り方ハンドブックより)

この項目は、簡単に言うとテスト以外の評価です。

テストの点数だけでは把握できない、評価できない部分ですね。

ただし、感性や思いやりについては対象外であることが明記されています。

「学びに向かう力・人間性等」に示された資質・能力には、感性や思いやりなど幅広いも
のが含まれるが、これらは観点別学習状況の評価になじむものではないことから、評価の観点としては学校教育法に示された「主体的に学習に取り組む態度」として設定し、感性や思いやり等については観点別学習状況の評価の対象外とする必要がある。(文部科学省 学習評価に関する資料1-2)

後述しますが、これら3つの観点のうち、この最後の「主体的に学習に取り組む態度」は、どうしても評価者(担任の先生)の主観が入ってしまう項目だと言われています。

このように、3つに分けられた観点に、それぞれ「A」「B」「C」と3段階に評価が付けられます。

それでは、この3段階の評価はどうやって付けられ、クラスの中で何パーセントずつくらいいるのでしょうか。

3段階はどうやって付ける?クラスに何パーセントずつ?

地域差、学校間での差は多少あるのでしょうが、調べたところ、テストの成績で言うと、

A:90%以上、B:60%~89%、C:60%未満というのが多かったです。

通知表に明記している小学校もあるそうなので、見てみてくださいね。

クラスの中で、「A」「B」「C」の割合は?

各項目のうち、「知識・技能」「思考・表現・判断力」については、あまり先生の裁量が入らない仕組みになっています。

これらの項目については、テストの点数を入力すると、自動的に評価がなされる仕組みのようです。

しかし、先述したように、「主体的に学習に取り組む態度」は、担任の先生の主観が入ってしまう項目だと言われています。

したがって、実際のところ「C」がつくことは無くは無いでしょうがクラスに1~2人だそうです。

クラスの内訳で見ると、A:20%弱、B:約80%、C:わずか数%の割合だそうです。

あまり裁量が入らないとはようになっているとはいえ、現実では微調整はされているんですね。

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