高校受験のための参考書や問題集は、本屋さんに行けば豊富にそろっていますよね。
そもそも高校受験は、中学校での学習範囲から出題されるのが基本ですが、教科書だけで突破できるものなのでしょうか?
そこで、ここでは、高校受験は教科書だけで突破できるのかについて、詳しく見ていきたいと思います。
高校受験は教科書だけで突破できる?
高校受験は教科書だけで突破できるのか、というと難しいんじゃないかと思います。
なぜ表現が曖昧かというと、これまで本当に教科書“だけ”で高校受験を受けた生徒を見たことがないんですよね。
これまでの経験から言うと、公立高校受験であれ私立高校受験であれ、何かしらの参考書や問題集を活用している受験生がほとんどです。
確かに高校受験は中学校での学習範囲から出題され、原則としてその範囲を超えることはありません。
さらに、中学校では教科書を用いて授業が行われていますが、その教科書は文部科学省の定める学習指導要領に則った文部科学省検定済み教科書です。
ですから、教科書だけでも高校受験に受かりそうですよね。
しかし、私は教科書だけでは、高校受験を突破するには頼りないと思います。
今回は、教科書だけでは頼りない理由を考えてみましょう。
- 教科書だけでは、アウトプットが不十分である
- 教科書だけでは、受験勉強が非効率になりがち
ただし、教科書は定期テスト対策のためには必須であり大いに役立ちます。
都道府県や志望校によっては、定期テストの成績や授業態度などを加味した内申点が重要になってきますので、高校受験において内申点は軽視できません。
よって、内申点をしっかりとるためには教科書は必須だと認識しておきましょう。
それでは、高校受験は教科書だけで突破するのが難しい理由を見てきましょう。
まずは、教科書だけでは、アウトプットが不十分である点です。
高校受験はインプットとアウトプットのバランスが大切!
高校受験はインプットだけでなくアウトプットも大切ですが、教科書だけでは、アウトプットが不十分なのです。
インプット・アウトプットとは
インプットとは、簡単にいうと暗記を指します。覚えるという作業ですね。
どの教科でもまずは覚えないとはじまらないことが多いと思います。
けれども、例えば英語だと、英単語だけ・英文法だけ覚えたところでそれを運用する力がなければ長文読解は解けません。
数学だと、例えば解の公式を覚えたところで、解の公式そのものを問う問題は出題されず、何かしらの計算問題や二次関数で運用しますよね。
これをアウトプットと言います。実践とか演習と呼んだりもします。
高校受験をはじめとする受験勉強では、アウトプットに力を入れることをおすすめします。
実際に、受験生の成功例では、インプットよりもアウトプットのに力を入れるという声が聞かれます。
高校を首席で卒業し、京都大学に合格したけど、合格する人の特徴は「友達と一緒に頑張る」「問題集は一つに絞って周回」「過去問は10周」「志望校を神格化しない」「毎日コツコツ」「インプット2:アウトプット8」「自分に自信を持つ」が共通。知るだけで合格率が格段に上がる”受験の真実”をプロフです
— YUJI (@YUJI_MZTN) October 16, 2022
アメリカの大学の研究では、インプット3割・アウトプット7割で最大の学習効果が得られることが証明されたらしい。
これは実体験でも感じること。高校時代(現役時代)はテキストを「読む」ことだけに集中し過ぎて成績が低迷。だが、浪人時代は過去問解きまくったので成績が伸びましたねぇ…— なる@英語学習継続中(studying English now) (@naruKG95) May 27, 2021
教科書はインプット特化要員
どの教科の教科書にも中学生のうちにインプットすべき項目は載っています。
教科書を発行する民間出版会社はたくさんあり、各都道府県や学校によってどの教科書を採択するかはまちまちです。
ですから、教科書会社は採択してもらおうと様々な工夫を教科書に凝らしています。
それでも、教科書自体にはアウトプットが十分できるほどの演習問題の掲載がなく、あくまでインプット要員なのです。
その演習不足を解消するために教科書準拠ワークも積極的に採用している学校も多いです。
けれども、あくまでも教科書に準拠したものですから、初見問題に対応できるだけの実践力・運応力をつけるには、教科書やそれに準拠するワークだけでは物足りないのです。
以上、受験はインプットだけでなくアウトプットも大切ですが、教科書だけでは、アウトプットが不十分だということが分かりました。
次に、教科書だけでは、受験勉強が非効率になりがちという点について見ていきましょう。
高校受験は効率よく勉強することを意識しよう!
高校受験は効率よく勉強できることが肝心なのですが、教科書だけでは、非効率になりがちなのです。
例えば、高校受験の勉強をしていて、何かの問題を解いていてわからなかったり、もう一回確かめたいときには、教科書や教科書に類するインプット教材を参照します。
つまり、教科書や教科書に類するインプット教材は調べるための辞書代わりになるのです。
ところが、教科書を辞書代わりとすると、3学年に分かれているので、調べたい単元が何年生で習うのか、わからなくて探さなくてはいけません。
各教科学年ごとに分かれていますから、教科書の冊数となると3年間で余裕で2ケタですよね。
もちろん、探す作業そのものは実は大切な作業なのですが、受験を控えた受験生にとって、時間は惜しいものです。
他にも例はあります。英単語や古文単語を覚えるのに、分冊された教科書を使って覚えることが果たして効果的と言えるでしょうか?
ですから、英単語を覚えるなら1冊で完結する単語帳が、理科社会なら一問一答がおすすめなのです。
単語帳や用語集だと、中学1年生から始められるのもメリットですね。
ネタとかじゃなくて英語1から勉強してる、次の模試で偏差値60超えたい!頑張るぞぉぉぉぉ❤️🔥❤️🔥❤️🔥❤️🔥 pic.twitter.com/Qrmk5jHY8G
— Schamaal (@haaaap__st) March 7, 2023
このように、高校受験に必要な学習内容を網羅している教科書ですが、それだけを使って高校受験を乗り切るには非効率なのです。
以上、高校受験は効率よく勉強できることが肝心なのですが、教科書だけでは、非効率になりがちだということが分かりました。
最後に、高校受験でおすすめの勉強法を一つ、ご紹介しましょう。
高校受験の勉強法は『インプット教材×過去問』のコンボで合格!
高校受験でおすすめの勉強法の一つは、『インプット教材×過去問』のコンボです。
インプット教材は何でも構いません。
自分の今のレベルや目指したいレベルによって、インプット教材の選択肢はぐんと広がります。
ここでお伝えしたいのは、過去問を必ず使ってほしいということです。
実は、過去問は最強のアウトプット要員なんです。
なぜ最強かというと、将来的に受ける試験が過去問に似た試験だということは、過去問を解くことは演習もできて敵を知ることにもなるのです。
「練習をする」というのは、何にとっても大切なことだと思います。たとえば、高校受験・大学受験等の進学の際や、行政書士試験等の資格試験の際には、過去問や問題集を日々解き、またスポーツの選手は競技の練習を日々行なう…。「体に覚えさせる」イメージの「アウトプット」は、実は最も重要な対策。
— 【離婚相談など】離婚行政書士🌿渡邉康明[台東区] (@gwatanabekh) July 16, 2017
『インプット教材×過去問』のコンボのやり方
インプット教材を辞書代わりに使う方法については言及した通りです。
過去問を解き、間違ったところの解説を読みますよね。
その際、分からなかったり確認するときに、インプット教材を辞書代わりに使い、調べるんです。
分からないときに、先生や友だちに質問するのも良いのですが、すぐ聞くのではなく自分の手を使って知りたいことを「探す」って、とても意味のある作業なんですよ。
過去問については、もっと詳しくお伝えしている記事があるので、ぜひ参考にしてくださいね。
高校受験の過去問はいつから何年分解く?時期や使い方のコツを解説!
高校受験はひたすら過去問解くだけで合格できる?注意点やメリットも