高校受験で内申点はいつからの成績が対象になる?都道府県別にご紹介

高校受験

「高校受験には内申点が重要」と聞いたことはあるかと思います。

高校受験とは切っても切れないのが内申点ですが、一体いつからの成績が対象になるのでしょう。

内申点が重視されるのは中学3年生の成績?
高校によっても違うの?
内申点ってどうやって計算するの?

内申点の扱いは都道府県によって大きく異なりますので、中学生になったら早々に確認しておくことをおすすめします!

本格的な高校受験の前段階で内申点について頭に入れておくことによって、内申点の重要性を理解し、早い時期から内申点を上げる準備もできますよね。

では、高校受験で内申点はいつからの成績が対象になるのか、都道府県別にご紹介しましょう。

高校受験では、内申点はいつからの成績が対象になるの?

高校受験では、内申点で内申点はいつからの成績が対象になるのでしょうか。

  • 中学3年間の成績が内申点の対象となる高校
  • 中学2年生・3年生の成績が内申点の対象となる高校
  • 中学3年生の成績のみが内申点の対象となる高校

中学3年間の成績が内申点の対象となる高校

中学3年のみが内申点の対象となる都道府県はわずかで、ほとんどの都道府県では中学3年間の成績が内申の対象となります。

つまり、中学校に入学後まもなくして実施される定期テスト、提出物や授業態度など、関わるもの全てが3年後の高校受験に影響してくるということですね。

入学当初は「高校受験なんて先の話だ」と思うかもしれませんが、内申点は最後には非常にきいてきます!

当日の点数に不安があっても,内申がしっかりしていれば安心して入試に臨むことができますよ。

北海道(315点満点)

中1:9教科×5段階評定×2倍(90点満点)
中2:9教科×5段階評定×2倍(90点満点)
中3:9教科×5段階評定×3倍(135点満点)

青森県、茨城県、栃木県、群馬県、千葉県、新潟県、石川県、滋賀県、山口県、愛媛県、佐賀県、長崎県、宮崎県(135点満点)

中1〜中3:9教科×5段階評定(45点満点×3年間)

岩手県(660点満点)

中1:5教科×5段階評定×2倍+実技4教科×5段階評定×3倍(110点満点)
中2:5教科×5段階評定×4倍+実技4教科×5段階評定×6倍(220点満点)
中3:5教科×5段階評定×6倍+実技4教科×5段階評定×9倍(330点満点)

宮城県、秋田県、福島県 京都府、徳島県(195点満点)

中1〜中3:5教科×5段階評定+実技4教科×5段階評価×2倍(65点満点×3年間)

埼玉県、岐阜県、和歌山県、島根県、熊本県(180点満点)

中1:9教科×5段階評定(45点満点)
中2:9教科×5段階評定(45点満点)
中3:9教科×5段階評定×2倍(90点満点)

山梨県(330点満点)

中1〜中3:5教科×5段階評定×2倍+実技4教科×5段階評定×3倍(110点満点×3年間)

大阪府(450点満点)

中1:9教科×5段階評定×2倍(90点満点)
中2:9教科×5段階評定×2倍(90点満点)
中3:9教科×5段階評定×6倍(270点満点)

岡山県(200点満点)

中1:9教科×5段階評定(45点満点)
中2:9教科×5段階評定(45点満点)
中3:5教科×5段階評定×2倍+実技4教科×5段階評定×3倍(110点満点)

広島県(225点満点)

中1:9教科×5段階評定(45点満点)
中2:9教科×5段階評定(45点満点)
中3:9教科×5段階評定×3倍(135点満点)

香川県(220点満点)

中1:9教科×5段階評定(45点満点)
中2:9教科×5段階評定(45点満点)
中3:5教科×5段階評定×2倍+実技4教科×5段階評定×4倍(130点満点)

高知県(260点満点)

中1:5教科×5段階評定+実技4教科×5段階評価×2倍(65点満点)
中2:5教科×5段階評定+実技4教科×5段階評価×2倍(65点満点)
中3:5教科×10段階評定+実技4教科×10段階評価×2倍(130点満点)

大分県(260点満点)

中1:5教科×5段階評定+実技4教科×5段階評価×2倍(65点満点)
中2:5教科×5段階評定+実技4教科×5段階評価×2倍(65点満点)
中3:5教科×5段階評定×2倍+実技4教科×5段階評価×4倍(130点満点)

沖縄県(165点満点)

中1〜中3:5教科×5段階評定+実技4教科×5段階評価×1.5倍(55点満点×3年間)

中学2年生・3年生の成績が内申点の対象となる高校

神奈川県、奈良県(135点満点)

中2:9教科×5段階評定(45点満点)
中3:9教科×5段階評定×2倍(90点満点)

富山県(150点満点)

中2:9教科×5段階評定(45点満点)
中3:9教科×5段階評定×2倍(90点満点)+ 特別活動点「生徒会活動、部活動など」(15点満点)

中学3年生の成績のみが内申点の対象となる高校

山形県、福井県、長野県、静岡県、福岡県(45点満点)

中3:9教科×5段階評定

東京都(65点満点)

中3:5教科×5段階評定+実技4教科×5段階評価×2倍

愛知県(90点満点)

中3:9教科×5段階評定×2倍

兵庫県(250点満点)

中3:5教科×5段階評定×4倍+実技4教科×5段階評定×7.5倍

鹿児島県(450点満点)

中3:5教科×5段階評価×2倍+実技4教科×5段階評価×20倍

三重県、鳥取県

※各学校で内申点の計算方法と対象となる時期が異なるため、学校ごとに確認しておきましょう

以上、高校受験で内申点はいつからの成績が対象になるのか、都道府県別にご紹介しました。

では次に、高校受験の合否・志望校選びを左右する内申点の話について解説していきたいと思います。

高校受験の合否・志望校選びを左右する内申点の話

高校受験の合否、そして志望校選びを大きく左右するのが内申点です。

「志望校選びに真剣に取り組むのは中3からでいいよね。」

・・・と考えている親御さん、そして子どもは多いのではないでしょうか。

しかし、そのような考え方をしているとピンチに陥る可能性があります。

公立・私立共に、中学1・2年生の内申点で、おおよその「志望することができる学校」が限られ始めている

先述したように、都道府県、また高校によって内申点の計算方法は異なりますが、中学3年生のみが内申点の対象となる都道府県はわずかです。

たいていの高校では、中学3年間の成績が内申の対象となりますから、中学3年生になって、いざ志望校を選ぼう!という時期に「内申点が足りない」ということでは、選びようもないという訳です。

交通の便や制服、部活動、学校行事、進学実績などを調べ、志望校を絞り込んでいくでしょう。

その際に忘れてはいけないのが内申点の存在ですね。

内申点を決める評価は、中学入学と同時スタートしているのです。

内申点が不足しているとどうなる?

内申点が不足している場合の1番のデメリットは「高校入試で不利になること」です。

合否を決めるメインの基準は「内申点」と「当日の学科試験」の2つ。

内申点が不足している場合は、学力検査で挽回を狙う事になります。

しかし、高校入試の場合、同じ高校を受ける受験生は皆同じくらいの学力ですから、正解する問題も間違う問題もよく似ているでしょう。

もちろん、内申点を挽回するチャンスはありますが、なかなか難しいかもしれません。

学力検査当日に更にプレッシャーを背負う事にもなりますよね。

また、私立高校の受験を考えている場合には、内申点対策はさらに急務となります。

それは、多くの私立高校の選抜方法に、内申点の基準が設けられており、その基準を下回る場合は出願すらできないからです。

高校受験で内申点が足を引っ張ってしまうような事態は避けるべく、早いうちから内申点対策に努めましょう。

内申点が高いと、公立・私立ともに、志望校選びの幅を広げることに直結し、逆もまた然り!

内申点が目安を超えている場合は、第一志望校合格向けて大きいアドバンテージを持つ事になりますから、気を抜かずに維持、向上を目指して下さいね!

定期テストを頑張るだけでは内申点は上がらない!

内申点の評価の視点について、これまでは定期テストの点数などの「結果」が評価の中心で、定期テストの出来不出来と内申点の点数には、ある程度の相関性がありました。

定期テストが90点超えるとおおむね5だろう、と予想がついたのが2020年までの評価制度です。

しかし、2021年から、「知識・技能」、「思考・判断・表現」、「主体的に学習に取り組む態度」3観点に整理されて示されるようになりました。

一番大きな変更点は、「定期テストの評価の比重が落ちた」こと!

その観点の中身を見ていくと・・・

知識・技能  思考・判断・表現 主体的に学習に取り組む態度
中間テスト
期末テスト
小テスト①
小テスト②
中間テスト
期末テスト
授業評価
小テスト①
小テスト②
中間テスト直しノート

期末テスト直しノート
各単元授業への取り組み
宿題への取り組み
中間テスト直しノート

期末テスト直しノート

各観点で、定期テスト以外の内容が多く評価されるようになったことがわかりますね。

定期テストの得点と評定は比例するとは限らなくなった、つまり「日々の小テストや提出物・レポート、授業態度などの重要度が大幅に上がった」ということになります。

「定期テストが近づいたら勉強を始めよう」や「中3になってから…」といった考えは、「主体的に学習に取り組む態度」からは程遠いですね。

定期テストを頑張るだけでは内申点を上げる事が厳しくなり、逆に定期テストはあまり自信はないが、日々コツコツ頑張れるタイプの中学生が評価されやすくなったと言えるでしょう。

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以上、高校受験の合否、志望校選びを左右する内申点の話について解説しました。

最後に、中3から始めた受験勉強を間に合わせるコツについて見ていきたいと思います。

中3から始めた受験勉強を間に合わせるコツとは?

中学3年生の夏までは部活一筋、宿題をこなすのが精いっぱい、という中学生は多いかもしれませんね。

部活を引退してから受験モードに切り替えて何とか間に合わせたい、という気持ちもわかります。

しかし、実際には、受験勉強は中3から始めるというのは難度が高い選択になりますから、子どもにかかる負担もかなりのものになるでしょう。

「受験勉強は中3からでは遅い理由」、そして、それでも何とか中3から始めた受験勉強を間に合わせるコツについて解説していきましょう。

受験勉強は中3からでは遅い理由とは?

「中3の学習」と「既習内容の復習」を同時進行するには時間が足りないから

中3まで受験を意識した勉強をしてこなかった子どもは、中1・2の範囲が理解不十分なために中3の授業についていけていない、というケースもみられます。

既習範囲をやり直さないと今の授業が分からない、でも復習をしている間にも学校の授業は進み、「わからない」が積み重なってしまう・・・。

復習の必要性はわかっていても、現実問題として手が回らないという悪循環ですね。

「定期テスト対策」と「受験対策」を両立させないといけないから

中3は、定期テスト対策と受験対策の両立が求められる学年です。

定期テストの結果は内申点に影響しますから、テスト対策はこれまで以上にしっかり行わないといけません。

一方で、受験には中学3年間の学習内容すべてが出題されますから、全範囲の学習も同時に進める必要があるということになります。

苦手分野の克服も併せて学習、受験レベルの問題演習と、やることは山積み・・・。

中1・2から受験を意識して学習に取り組んでいれば、中3になってからの負担はもっと軽くなっていただろう、ということです。

中3から始めた受験勉強を間に合わせるコツとは?

中1・2の学習範囲の「穴」を的確に見つける!

わからないまま置き去りになっている単元、理解や定着が不足している箇所を見つけることから始めます。

  • 解法がわからない
  • どの単元の問題か判断できない
  • 公式が思い出せない
  • 漢字や英単語が書けない など

これらを放置しては、受験勉強に弱点を残すことになります。

まずは弱点を抜けもれなく、正確につかむことが大切です。

「穴」を見つけたら短期間で埋めてしまう!

学習計画のポイントは、「短期間で反復」です。

時間は限られていますから、できるだけ短期間で、そして必ず「反復」も盛り込んで下さいね。

学習は何度も繰り返すことで定着します。

中3の学習範囲は「苦手を作らない」学習を!

復習や弱点克服と同時進行で、中3の学習範囲の定着にも取り組みましょう。

学校の授業は日々進みますから、その日の学習はその日のうちに理解するよう復習を促しましょう。

中3の学習範囲をおざなりにしたために、また一からやり直し・・・ということは避けて下さい。

そんな時間はありませんから。

中3の内容は日々理解&定着!

これが、学習全体の効率アップにつながります。

テスト対策と受験対策を両立させる!

受験勉強の中に定期テスト対策を組み込んでしまうのが、受験と定期テストを両立させるコツです。

受験対策は長期計画で考えつつ、定期テストはテスト範囲の単元を重点強化する期間と考えます。

受験勉強は、必ずしも教科書の初めから順番に進めないといけないということはありません。

定期テストというタイミングを「利用」し、勉強の順番を適宜入れ替えつつ進めるのが効率の良い方法です。

学習時間を確保できる生活リズムを整える!

受験生として生活リズムを整え、勉強時間を確保することも忘れてはいけません。

帰宅後や休日の時間の使い方を見直してみましょう。

高校受験生の平均的な学習時間は、学校以外に平日2時間、休日5時間といわれています。

志望校までのギャップが大きい場合は、もっと長時間勉強が必要になるかもしれません。

また、勉強は毎日決まった時間に取り組むことで習慣になっていきますから、「時間を決める」という視点も意識してみましょう。

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