習い事はいろいろありますが、中でも塾に通う子どもたちが増えてきていますよね。
特に、高校受験のための通塾が増えています。
塾は費用が余計にかかりますから、できるなら塾へ通わずに合格してくれたら家計も助かりますよね。
それでは、高校受験を塾なしで突破しようという受験生の割合はどれくらいなのでしょうか。
そこで、ここでは、高校受験を塾なしで受ける割合や、実際塾なしで合格できるのかについて見ていきたいと思います。
高校受験を塾なしで受ける受験生の割合は?
高校受験を塾なしで受ける受験生の割合はどれくらいでしょうか。
公立中学校に通う中学3年生を対象にした都道府県別の塾なしの割合を見てみましょう。
文部科学省では、全国的に子供たちの学力状況を把握する「全国学力・学習状況調査」を平成19年度から実施しています。
学力調査と同時にアンケートも行われており、今回はそのアンケートから中学3年生の塾なしの割合を都道府県別にご紹介します。
なお、通塾に言及する質問は令和3年度が最新年度です。
実際の質問は、「学習塾の先生や家庭教師の先生に教わっていますか(インターネットを通じて教わっている場合も含む)」です。
その質問に対する回答のうち、「教わっていない」を選択した割合を都道府県別にランキングにしたいと思います。
順位 | 都道府県名 | 塾なしの割合 |
1 | 神奈川県 | 24.1% |
2 | 奈良県 | 25.1% |
3 | 東京都 | 26.0% |
4 | 兵庫県 | 27.0% |
5 | 大阪府 | 28.0% |
6 | 千葉県 | 28.3% |
7 | 和歌山県 | 29.5% |
8 | 埼玉県 | 30.0% |
9 | 愛知県 | 31.1% |
10 | 三重県 | 31.2% |
11 | 静岡県 | 31.7% |
12 | 岐阜県 | 31.8% |
13 | 香川県 | 32.5% |
14 | 京都府 | 33.0% |
15 | 徳島県 | 33.8% |
16 | 滋賀県 | 35.3% |
17 | 群馬県 | 37.0% |
18 | 岡山県 | 37.9% |
19 | 栃木県 | 38.3% |
20 | 山口県 | 38.5% |
21 | 広島県 | 40.0% |
22 | 茨城県 | 40.1% |
23 | 愛媛県 | 40.4% |
24 | 山梨県 | 40.7% |
25 | 沖縄県 | 41.3% |
26 | 福岡県 | 41.5% |
27 | 宮城県 | 43.2% |
28 | 鳥取県 | 43.9% |
29 | 富山県 | 45.9% |
30 | 長野県 | 46.0% |
31 | 北海道 | 47.4% |
32 | 新潟県 | 47.7% |
33 | 熊本県 | 47.9% |
34 | 福井県 | 48.2% |
34 | 大分県 | 48.2% |
36 | 石川県 | 49.3% |
36 | 長崎県 | 49.3% |
38 | 福島県 | 49.8% |
39 | 佐賀県 | 51.2% |
40 | 鹿児島県 | 52.4% |
41 | 高知県 | 53.8% |
42 | 島根県 | 55.0% |
43 | 宮崎県 | 59.2% |
44 | 山形県 | 62.4% |
45 | 秋田県 | 63.7% |
46 | 青森県 | 65.6% |
47 | 岩手県 | 66.9% |
塾なしの割合が低いほど、通塾や家庭教師をつけている受験生が多いということになります。
ランキングにしてみると、地域差が大きくあることが分かりますね。
以上、高校受験を塾なしで受ける受験生の割合を都道府県別ランキングにしてご紹介しました。
次に、公立中学に通う中学生の塾なしの割合を紹介しましょう。
公立中学に通う中学生の塾なしの割合は?
公立中学に通う中学生の塾なしの割合を紹介しましょう。
文部科学省が調査する「令和3年度子供の学習費調査」を見れば、公立中学校に通う子どもたちの塾なしの割合が分かります。
ただし、この調査の対象は高校受験生に絞っているわけではなく、公立中学生全体ですので中学1年生・2年生も含まれていることに留意が必要です。
以下に、「令和3年度子供の学習費調査」に基づく表を作成してみます。
(%) | ||
塾にかかる費用の金額分布 | ||
公立中学校 | 私立中学校 | |
0円 | 30.7 | 39.7 |
~1万円未満 | 1.4 | 2.7 |
~5万円未満 | 6.5 | 5.8 |
~10万円未満 | 6.5 | 6.5 |
~20万円未満 | 13.0 | 14.2 |
~30万円未満 | 13.4 | 12.2 |
~40万円未満 | 10.1 | 7.1 |
40万円以上 | 18.4 | 11.8 |
支出者のみの平均額 | 293,000円 | 254,000円 |
これによると、公立中学に通う中学生の3割程度は塾なしということになりますよね。
逆に言えば、公立中学校に通うおよそ7割の生徒が何かしらの塾に通っていることがわかります。
以上、公立中学に通う中学生の塾なしの割合を紹介しました。
最後に、高校受験は実際塾なしで合格できるのか、メリット・デメリットとともにお伝えしましょう。
高校受験は実際塾なしで合格できる?塾なしのメリット・デメリットは?
高校受験は実際塾なしで合格できるのか、メリット・デメリットとともにお伝えします。
塾なしのメリット
- 塾代がかからない
- 通塾時間のロスがない
【塾なし高校受験のメリット①】
教育費の節約ができる。大学卒業までにかかる費用(私立大の場合)は1人1千万を超えることも。我が子に今必要なのは、本当に塾なのか?塾へ行く前に家庭でできる対策はあるか?をまず考えた。— つなぐ家 ギリギリまで塾なし!高校受験の合格法 (@7tsunagu) November 10, 2022
【塾なし高校受験のメリット②】
時間と体力節約できる。毎日の生活リズムを壊さない。
塾へ通うと往復の時間が1時間ほどかかったりしませんか?また、塾の日は夕食が遅くなったり疲れたり、生活リズムが崩れがち。家庭学習だと、息子の時間、体力に合わせながら時間管理ができるのがメリット。— つなぐ家 ギリギリまで塾なし!高校受験の合格法 (@7tsunagu) November 12, 2022
塾なしのデメリット
- 情報収集は親が主体的にやらないといけない
- 模試が受けにくい
- 答え合わせがすぐにできない
- 本人の強い意志・動機が必要
塾なしでの高校受験で親が困った事3つ!
・受験校や試験制度などの情報収集は基本親。塾代って情報代も含んでるよね🥺
・模試の予約がとにかく取れない。塾の団体予約の後だとめちゃくちゃ枠が少ないから会場遠い😭
・都立入試後の答え合わせ、塾だと即日。うちは息子がそもそも答え控えて来てない🫠— あごなるch (@agonaru_tw) February 23, 2023
小学生のときは、塾なしで高校受験出来るんじゃないかな?と思っていたけれど。中学に入学してみたら、我が家には無理だと分かりました💦
塾なしで高校受験するなら、本人の強い意志と受験に対する動機、親の情報収集能力が必要だと思います。
— テラママ@中1男子・高校受験に向けて (@teramamablog) May 11, 2023
高校受験は塾なしで合格できる?
全国の塾なしの割合を見ても明らかなように、塾なしで高校に行くことは可能でしょう。
ただし、あなたの都道府県の高校受験の塾なしの割合をよく見てください。
塾なしの割合が低いということは、通塾率が高いということです。
例えば神奈川県が、なぜ全国1位の通塾率なのでしょうか。
神奈川県は近年、公立入試のレベルが高く、上位校は独学での突破が難しくなってきているそうです。
つまり、あなたの地域の入試の難易度とあなたが行きたい高校がどの程度のレベルかによるのです。
自分の時でも高校受験は塾なしでは乗り切れなかったと思う。塾の存在が当然になっているの、なんだかな…そんな時代がもう20年以上続いているのか
— だいもんじ (@Daimonji_books) June 21, 2021
地域の入試が難易度が高い場合や、志望校と現状の学力にあまりにも差がある場合は独学では難しいかもしれません。